指導って何?

2006年5月23日 日常
老年慢性期実習が終わった日。
 
この実習で初めて
私は患者教育(退院指導)と
いう援助をした。
 
人生20年そこそこの
小娘が、お年寄りの生活習慣に
ついて、あれやこれや
いわなきゃいけない。
 
ナースほど、指導とか
教育とかいう言葉を
日常的に使っている職業は
少ないと思う。
 
糖尿病の教育入院患者さんの
受け持ちが
決まったとき、
正直、指導なんて。。。と
思った。
 
終わった今、
ちょっと考え方が変わった。
 
もちろん患者さんが
ものすごくイイ人だっていうのも
大きくて、毎日楽しかったから
いい思い出になっている部分もあると思う。
 
でも、私が改めて思ったのは
誰だって、不安を抱えているということ。
 
生死の境をさまよってるわけではない
慢性期にある患者さん。
 
病気と共に生きる不安、
病気と共に歩もうとする前向きさ
 
普段、ニコニコしている患者さんでも
心のうちは、複雑。
 
ナースは、よく患者さんに
一番近い存在っていうけれど、
一日中、べったりいるわけではない。
表面的に、問題がなければ
検温のときぐらいしか
ナースと話さない人だっている。
 
受け持ち患者さんは
そんな感じの人だった。
 
学生だから、一日中一緒で
一緒に、体操したり
食事メニュー考えたり
ある意味、専属的な関わりをしてきた。
 
そんな中で、心の揺れに
気づいたとき、
この揺れを、支えるのが
指導っていう関わりなのかなと思った。
 
生活習慣を整えるなんて
他人のナースがすることでなく、
本人の患者さんがしなきゃならないこと。
 
ナースは、それが出来ない
患者さんの心の揺れを見つけて
出来るようフォローしていく。
 
上から下の関係でなく
下から、支えていく関係。
 
退院の日、
患者さんに、いわれたひとこと。
 
「学生さんと一緒にいたから、
心が軽くなった。頑張れそうと思ったの」
 
めちゃくちゃ、嬉しかった。

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